高額商品を販売している会社は割引をするよりもオマケをつけたほうが良いです。
そのほうが顧客満足度が高まるからです。
これは時計やバッグなど超高級品に限ったことではありません。他社の商品に比べて高額なものであれば食品などの日用品にも当てはまります。
ブランド価値を損なうことなく顧客満足度を高めるには割引をしてはいけません。
高額商品の価値が無料のオマケにも伝染する
10万円の商品を9万円に値引きして販売した場合に消費者は1万円の得をしたと考えます。
しかし10万円の商品に1万円のオマケをつけても1万円の得をしたとは思いません。それ以上の得をしたと思います。人によってはその価値を10万円と見積もります。
なぜなら無料でもらったオマケでもブランド価値のある高額商品と組み合わせることによってその価値が高まるからです。
100均で売っているような商品でも高級ブランドでオマケとしてもらったものは高価に感じるのです。
レクサスでもらったオリジナルグッズは同品質の他社商品よりも価値があるように感じるのです。自動車の高級感がその商品にも伝染するからです。
高級な食品でも起こる
あるお店を対象に行った調査があります。
まず最初に8.95ドルのオーガニックの高級トマトソースにオマケとしてパスタをつけました。
その後にそのオマケで貰ったパスタが販売されていたとしたらいくらまでなら払うかを聞きました。
その回答は平均で2.95ドルでした。
今度は高級トマトソースを買ってくれた人にはパスタを値引きするという特典をつけました。(50セントで買えるようにしました)
そしてそのパスタが値引きされていなかったとしたらいくらまでなら払うか聞きました。回答の平均は1.83ドルでした。
パスタに50セントを支払わせたことによってその値段の印象がついてしまったため、オマケとして無料で貰った人たちよりも低く評価したのです。
この実験から分かることは「この商品Aを買ってくれたら商品Bを50円で売ります」という販売方法はブランド価値を棄損するだけなのでやめたほうが良いということです。
中途半端にお金を取るくらいなら無料であげたほうが満足度は高まるのです。
値引きをすると「最初からその値段で売れ」と思われる
店頭で服を見て気に入った場合に「安くなるまで待とう」と思うことがあります。
これはブランド物でもそうでないものでも起こり得ることです。
しかしブランド物の場合は「売り切れてしまったらどうしよう」という心配をする人が廉価品よりも多いです。これは心理学の調査でも分かっていることです。ですからブランド価値を高めれば値引きの必要はないのです。
また頻繁に値引きをしているとブランド価値を毀損するだけではなく「最初からその値段で売ればいいのに」と顧客から反感を持たれることもあります。
高額商品を販売するときは値引きをする前にオマケをつけることを考えましょう。
そのほうが顧客満足度が高まりリピートにもつながります。