ゲーミフィケーションでマーケティングを効果的に行う方法

ゲーミフィケーションとマーケティング マーケティング

ゲーミフィケーション(gamification)とは簡単にいうとゲーム以外のものにゲームの要素を取り入れるということです。最近のアプリなどではよく見かけます。

例えばダイエットしたい人に向けたアプリでは一日の歩数に応じてアバターが成長したり、バッジを獲得できたりといった機能が実装されています。

このようなゲームデザインの採用はゲーミフィケーションといえます。要するに「ゲーム化」してしまうということです。

ゲーミフィケーションは企業のマーケティングにも応用できます。

ゲーミフィケーションのメリット

ゲーミフィケーションのメリットとしてはまずユーザーが目標を達成しやすくなることが挙げられます。

小さな目標を達成するごとに何らかの報酬が得られるというゲーム的な要素があることで、運動や勉強を楽しく進めることができますから、途中で投げ出す確率を下げられます。

ゲーミフィケーションはサービスを提供する企業にもメリットがあります。

基本的にサービスというのは継続的に使用してもらえないのが当たり前のものです。ダウンロードされたアプリのうち25%は1回しか使用されず、10回以上使用されるものは全体の30%しかないというデータもあります。

しかし、ゲーミフィケーションを採用することでこれらの顧客の継続使用の可能性を高められることが研究によって分かっています。

それだけではなく顧客のロイヤリティが高まることで好意的な口コミの書き込みや友人への推薦にもつながり拡散効果も期待できるのです。

とはいえ何も考えずにゲーミフィケーションをマーケティングに取り入れてもその効果は期待できません。ゲーミフィケーションの中でも効果の高いものと低いものがあるのです。

顧客エンゲージメントを高めるゲーミフィケーションは何か?

スペインのサラゴサ大学のポーラ・ビトリアナらがどのようなゲーミフィケーションが顧客のエンゲージメント(商品や企業との深いつながり)を高めるのか調べた研究があります。

この研究では個人の能力や自律性、社会との関連性の向上といった心理的欲求の充足が顧客のエンゲージメントには必要と考え、どのようなゲーミフィケーションがそれらの心理的欲求を充足させるのかを調べました。

調査方法としては人気のエクササイズアプリ「Fitbit」のユーザーへのアンケートという手法を採用しました。

ここから以下のゲーミフィケーションが顧客のエンゲージメントを高めることが分かりました。

  • 達成・進捗状況の可視化
  • 他ユーザーとのつながり
  • 没入感の得やすさ

ただし他ユーザーとのつながりは能力や自律性の向上を感じさせる効果はありませんでした。つながりが強すぎる場合に「付き合いでやっている」という感覚を持ってしまうことが原因かもしれません。

どんなゲーミフィケーションが良いのか?

これらの結果から自社サービスのゲーミフィケーションには達成感を得るためのバッジやレベルの可視化、他ユーザーと交流できるSNS機能、自己との一体感を得やすくするアバターの細かなカスタマイズ機能などを採用すると効果的と考えられます。

もちろん今回の研究は一つのアプリのユーザーのアンケート調査に過ぎません。有意差が出ているとはいえ新しい研究により異なる結果が出る可能性もあります。

ゲーミフィケーションをマーケティングに取り入れる際には自社のターゲットの心理的欲求を充足させる機能はどんなものかという視点が大切になります。

実はゲーミフィケーションは最近できた手法ではなく何十年も前から存在しました。アルコールや薬物に依存した人の治療法として、一週間ガマンできたらバッジを渡すなどの方法として用いられたりもしています。

それくらい強い効果があるということですからマーケティングにおいても有効に活用できるはずです。

参考文献:Paula Bitriána, Isabel Builb, Sara Catalán. (2021). Enhancing user engagement: The role of gamification in mobile apps.

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