『Journal of Personality and Social Psychology』に掲載されたカリフォルニア大学バークレー校の研究によると仲の良い夫婦は健康状態も良くなるとのことです。
この研究では154組の夫婦の会話シーンを録画しそれぞれの反応から感情をどれほど共有できているかということを数値化しました。
その後、数年にわたり追跡調査したところポジティブな感情を共有できている夫婦ほど健康で長生きする可能性が高いことが分かったのです。
初期の健康状態、人口統計学的特性、健康関連行動、個別に経験したポジティブな情動を考慮しても感情の共有のレベルと健康・長寿との関連性は強固であることが分かっています。
前向きな感情を共有することでプラスの影響を受けることをポジティブ・レゾナンス理論(Positivity Resonance)といいます。
この理論によれば短くともポジティブな共有の瞬間を持つことは将来どれだけ健康になれるか?どれだけ長く生きられるか?の強力な予測因子とされています。
反対にほんの些細なことでもイラッとするようなことが積み重なればそのストレスがやがて健康被害へとつながる可能性もあります。
誰と結婚するかによって自分の寿命が変わると思うと恋人選びも慎重になりそうです。
<論文>Jenna L. Wells, Claudia M. Haase, Emily S. Rothwell, et al. (2021).Positivity Resonance in Long-Term Married Couples:Multimodal Characteristics and Consequences for Health and Longevity.